2010年10月21日木曜日

短期講座いろいろやっています。

ご無沙汰しています。

え塾では、通年通えるレギュラー講座の他に1ヶ月単位や2ヶ月など短期間で学べる講座を随時行っています。芸術の秋(笑)という事もあり、この10月は3つの短期講座を行っています。まだそれぞれ作品は完成していませんが、途中経過をお知らせしたいと思います。

「古典技法を学ぶ」
9月から開講している講座で、10月末まで計8回の授業です。油彩画が登場するまでに広くヨーロッパで使われていた「卵テンペラ」という絵具と油彩を使った「混合技法」を体験して頂く講座です(この講座の内容については以前このブログ上でも詳細を書いていますのでそちらもご覧下さいね)。今回は8週ある中、前半は支持体(画面)作りと卵テンペラの絵具作りとデッサンに割き、後半から本画制作です。6週目を終えた段階の様子が下記の写真です。



モチーフはパン・卵・ナイフ・ビロード風の赤い布。ここまではとてもいい感じですね。後2週間どこまで描き込めるでしょうか。

今回は共通モチーフで皆さんに描いて頂いていますが、日頃からお孫さんをテーマに描いていらっしゃるSさん、今回のテンペラでもお孫さんの顔を描きたいというご希望がありましたので、ただ一人写真を見ながらの制作です。



少し雰囲気が掴めてきました。背景のイメージや着ている服の色によって絵の雰囲気も変わってくるのでその辺りも考えながら制作中です。Sさんのお孫さん、とってもかわいいです!


「デッサン超基本講座」
本講座は10月の1ヶ月間、計4回でデッサンの基本的事項を押さえて頂こうという講座です。実は以前8月に行った「デッサン超上達講座」の改訂版なのですが、前回行った内容をベースに担当講師が練りに練り上げた中身の濃い授業です!え塾のレギュラー授業及び短期講座は描く事を中心にした講座が殆どですが、この「デッサン超・・・」シリーズは講義が中心の講座です。



板書しながらの講義・・・授業っぽいですね(笑)。
形の捉え方、遠近法、明暗の考え方など、「普通に見えるように描く」ためにはいくつか押さえておきたい法則があります。これにはもう理解して頂くしかない内容ですので、しっかりと講義をした上で学んだ事を確認する意味で簡単なスケッチをして頂いています。下記はそのスケッチをして頂いている一コマです。

「ご自宅にあるじょうろを思い出して描いてみましょう。」



見て描く訳ではなく記憶を頼りに描きますので、かなり皆さん苦労されましたが、ポイントは三面図(上から見た図・側面から見た図・正面から見た図)をしっかりと頭に描きながら、どういう構造になっているのかを具体的に理解しながら描く事です。普段、教室でモチーフを見ている時でもご自分が見ている場所からだけでなく、複数の場所から観察して形の構造を理解する事出来るようになると良いですね。

今回の講座ではデッサンをする上で非常に重要なポイントばかりをピックアップしています。そして「基本」ですけれど易しくはない内容です。完璧な理解はすぐには難しいでしょうが、しっかり押さえて何度か繰り返して身につけて頂ければかなり楽に形が捉まえられるようになるはずです。是非、お配りしたテキストを基に、復習されて下さいね!受講後のご質問も大歓迎です!

「日本画で描く四季」
岩絵具を使って本格的な日本画を体験して頂く、2ヶ月完結の講座です。「四季を描く」の予定でしたが、講師の考えで今回のモチーフは急遽百合に決定!「花」は皆さん描きたいモチーフのナンバ−1ではないでしょうか。中でもバラ、百合は人気が高いですね。悩ましいのはお花は持ちが悪いこと。すぐに萎れたり、色が変わってしまいます。そのため、日本画講座ではモチーフが一番生き生きしているうちにしっかりとデッサンを行っておきます。漠然と見て描くのではなく、モチーフが無くなってもデッサンを見て描けるようにしっかりと構造を観察しながら描きます。その後、そのデッサンを転写した後本画制作へ。こちらの講座は、途中経過の写真が撮影出来なかったので、再度後日掲載したいと思います。

さて、10月27日より人物の短期講座が始まります。まだ若干の空きがありますので、人物を描きたいと思っている方、是非この機会をご利用下さい!